どら焼きと一升餅が大人気。
どら焼きの末廣屋喜一郎〜井の頭和菓子処 末廣屋喜一郎 2002年度三鷹市商店コンクールIT部門優秀賞受賞

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いもようかん

末廣屋喜一郎&伝統の和菓子文化普及委員会

2003/10/20

職人がつくった芋羊羹(いもようかん)

材料 
 ・サツマイモ…約500g
 ・砂糖(上白糖)…約100g(サツマイモの 1/5)
 ・塩…約1g(砂糖の 1/100=サツマイモの1/500)

1.サツマイモの皮をむく

皮をむいて流水に30分程さらします。火が通りやすいように2pくらいの輪切りにしましょう。イモの両端は繊維が強いので、2〜3p落とします。皮はくぼみや黒いところもキチンととりましょう。残っていると仕上がった時に目立ってしまいます。

このサツマイモを使いました。これで約1Kgです。
☆このサツマイモを使いました。これで約1Kgです。


皮をきれいにむいて流水にさらしています。
☆皮をきれいにむいて流水にさらしています。

むき終わったらサツマイモの重さを量って砂糖の量を決めます。砂糖の量はサツマイモの重さの5分の1、塩は500分の1です。

2.蒸かす

蒸し器で15〜20分くらい、圧力鍋では10分ほどで蒸かしあがります。電子レンジを使う時は平たく並べて水を振り、10分くらいです。串を刺してみて、すぅっと抵抗なく通るようになったらOK。

蒸かしました。このまま食べたい…
☆蒸かしました。このまま食べたい…

蒸している間に容器を用意します。あとで型から出しやすいようにラップを敷くといいでしょう。


今回はタッパー↑でチャレンジ!
☆今回はタッパーでチャレンジ!

3.裏ごしする

熱いうちに手早く裏ごしします。充分に火が通っていればそんなに力は要りません。

下に乾いたふきんを引いています。
☆下に乾いたふきんを引いています。


裏ごし完了♪
☆裏ごし完了♪

4.砂糖・塩と合わせる

裏ごししたサツマイモと、量って計算した分量の砂糖と塩を合わせ、弱火で焦げないように練り合わせます。人肌より少し熱いくらいの温度まで温まるとよく混ざるでしょう。

砂糖と塩を両方投入!
☆砂糖と塩を両方投入!


職人の手つき!
☆職人の手つき!職人はこうやって温度を測ります。
いわく、「手の甲にくっつけてみて、『あちっ!』というくらい」

5.容器に詰める

ラップを敷いた容器にCを詰めます。その上からまたラップを被せ、底が平らなものでギュッギュッと押していきます。

詰めた芋羊羹の素の上にラップをしいた♪
☆詰めてラップを被せました。

押し寿司の容器などがあると一番いいのですが、タッパーとかまぼこの板、スプーンなど、なんでもいいです。とにかく、一生懸命押してください。

カセットテープで代用
☆平らのものが見当たらなかったので、カセットテープで代用。

職人はこのような型を使っていました
☆職人はこんな入れもので、こんな風にギュッギュッしてました。

冷蔵庫で30分ほど冷したら出来上がりです。ヽ(^▽^)ノ

包丁で食べやすい大きさにね
☆ラップでしわしわになっているところがあったら
切り落としてつまみ食い(*^o^*)

芋羊羹の完成!星いくつ??
☆完成しました!星いくつ??


アヤ:
 「出来ましたー!では味見を…(パクッ)…。味は美味しいんですけど、お店で売っているのよりちょっとポソポソした感じがします。」

職人:
 「んーこれはね、裏ごしする時に熱が1度抜けちゃっているからなんだよね。砂糖と合わすためにもう一度火を入れたでしょ?」

アヤ:
 「なるほど…。では職人が作る時はどうやっているんですか?」

職人:
 「うちは一度に作る量が多くて、裏ごししていると熱が抜けちゃうので、ミキサーにかけます。その時に砂糖も一緒に練っちゃうからしっとりするんだね」

アヤ:
 「じゃあ、家庭でやる時もフードプロセッサーを使えば同じようにできるんでしょうか?」

職人:
 「そうね、その場合は砂糖も一緒に入れるといいんだけど…。ただ、サツマイモは繊維が強いから、歯が回らなくなるかもしれないね。」

 「そうじゃなきゃ、蒸かし終わってからものすごい勢いで裏ごしして、熱が残っているうちにそのまま砂糖と合わすんだね。今回は、多分それは難しいと思ったからもう一度火を入れる方法を紹介したけどね」

アヤ:
 「わかりました。じゃぁ、おうちに帰ってやってみます!」

 

…ということで、家で2通りの方法でやってみました。

熱いうちに裏ごしして砂糖・塩と合わせるというのは相当忙しくて、量が多いと辛そうです。サツマイモ500gでなんとか火にかけずに作ったほうは、やはり時間をかけて、あとから火をかけたほうよりしっとり出来ました。

そこで、早速職人に味見してもらったところ…。

職人:
 「このザラザラ感は熱が抜けちゃってるね。砂糖がちゃんと混ざってないよ。ちゃんと温めた?」

…やっぱりだめなんですね。自分では2回目は美味くできたと思ったんですけど、1回目がよっぽどひどかったということですね。

シュンとしているといつものお決り文句。

職人:
 「まぁ、1回や2回やったくらいで誰でも美味しいのが出来るんだったら菓子屋なんかいらないんだよ。あははは」

…そりゃそーだ (^_^;)


職人のアドバイス〜“しっとり”の秘訣〜

できれば、サツマイモの熱が抜けないうちに、手早く砂糖と練り合わせて、容器に詰めるところまで一気にもっていきましょう。よりしっとりとした仕上がりになります。熱が抜けてしまったら、温めなおし、砂糖がしっかり混ざるように練り合わせましょう。


いかがでしたか?是非みなさんもお試しいただいて感想をお聞かせくださいね。出来上がった作品(?)の写真も大歓迎です。

ご感想・作品の写真などはこちらまで。suehiro@sueki.jp

また、今回私は、フードプロセッサーを試せなかったのですが、(すみません、うちに無いもので・・・)もし試された方いましたら、どうだったか教えていただけるとうれしいです。

■ 余談ですが・・・

サツマイモを蒸し器で蒸かす代わりに電子レンジでやってみたところ、加熱しすぎて焦げてしまいました。電子レンジからモクモク煙が上がっているんです。ビックリですよ、もう!(@_@)


メルマガ発刊あたり、確かに「たまには失敗談なども織り交ぜると面白いな♪」というリクエストをいただいていましたが、まさかこんなマンガみたいな失敗をするとは思いませんでした(T_T) みなさんも気をつけましょうね (^^;

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