アヤの失敗ではなかったようです。3種類の膨張剤を使用して、同じ条件で浮島を作ってみた結果、このようになりました!!

ベーキングパウダー / 重 曹 / イスパタ
●ベーキングパウダー:
色は問題ありませんが、キメが細かく仕上がり、食感はちょっとポソポソした感じがします。
●重曹:
色も変わってしまい、食感はどちらかというと、べしゃっ…と重たいという印象。
●イスパタ:
パサつかず、重たくもならず、しっとりとした感じ。やっぱりこれがいちばん美味しく感じます。
この3種類の膨張剤についてちょっと調べてみたところ、こんなことが分かりました。
まず、「重曹」について。正式な名称は、「炭酸水素ナトリウム」といい、ベーキングパウダーとイスパタは、重曹の化合物です。
重曹を単体で使うと、やはり変色してしまう場合がある、とのこと。この重曹の短所を補いつつ、目的に合った膨らみ方をするよう、他の成分を加えたものが、ベーキングパウダーやイスパタなんです。
やはり、一般的には、蒸し物にはイスパタ、焼き物にはベーキングパウダーというふうに言われているそうです。イスパタは、「和菓子用」と記載されているところもありました。
<アヤ>
…ということなんだそうですよ!
<職人>
なるほどね。やっぱりそれぞれ特性があるものだからね。私らの間では、イスパタはタテに膨らませる、重曹はヨコに膨らませる、というふうに言われているんだよ。
<アヤ>
じゃぁ、お菓子によって使い分けたりするわけですね?
<職人>
ものによっては組み合わせて使ったりもするよ。例えば、うちのどら焼きの皮は、イスパタと重曹を、'1対1'
の割合で使ってる。作るものによって、割合はいろいろだけれどね。
<アヤ>
どら焼きはベーキングパウダーは使わないんですか?
<職人>
うちはねぇ、ベーキングパウダーは使ってないんだよね。全部、イスパタと重曹の組み合わせ。これで大概のものは出来ちゃうんだよね。
<アヤ>
『職人のこだわり』ってわけですか!?
<職人>
いや別に、こだわってるというより、昔っからそれでやってきてるからねぇ。
<アヤ>
なるほど。で、イスパタの代用品としてはどうでしょう?
<職人>
ベーキングパウダーは、こうやって3つ並べて食べてみると、やっぱり焼き物用なんだなっていう気がするけど、並べて食べ比べてみないと分からないくらいの違いだから、大丈夫だね。重曹は、せっかくのあんこの上品な色も変わっちゃうし、ちょっと重たくなっちゃうから、ベーキングパウダーの方がいいと思うよ。
ベーキングパウダーは、洋菓子を作る人でしたらおうちにある人が多いでしょうし、近くのスーパーにも売っていますね。イスパタは、専門店でしたら置いているそうです。私も某大手雑貨店の製菓コーナーで見かけました。
そのとき、「ベーキングパウダー(蒸し物用)」というのを見つけました。今回は試してみませんでしたが、職人!喜一郎に教えたところ、
「???」
という、何とも言えない表情をしていました。もし試した方がいらっしゃったら、どうだったか教えてくださいね。
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